「マティーニ」
誰でも聞いた事があるカクテルの名前、恐らく世界一有名なカクテルやと思います。
レシピはジンとベルモットだけ。とてもシンプルなだけに一番難しいカクテルでもあります。お店によって味も全然違いますし、バーテンダーによっても違います。
私はオーダーされるとワクワクとドキドキが入り混じります。作り手からしても不思議なカクテルです。お客さんの体温、室温、湿度、ジンの温度、ベルモットの温度、氷の温度、ミキシンググラスの温度etc.etc…意外と色んな事を考えながら作っています。勿論マティーニに限りませんが。
そんなマティーニの中でもよくご注文頂くのが
「ボンドマティーニ」
そう、あの007シリーズのジェームズ・ボンドが作中でオーダーするアレです。別名が
「ヴェスパー・マティーニ」
カジノロワイヤルに登場するボンドガール、ヴェスパー・リンドに由来しています。2006年の映画ではエヴァ・グレーンが演じていましたね。
1953年の第一作目、「007 カジノ・ロワイヤル」では
「ゴードンズのジンを3オンス、ウォッカを1オンス、キナ・リレ半オンスに氷を加え、単に混ぜるだけではなく、氷で冷たくなるまでよくシェイクし、大きめに薄く削いだレモンの皮を入れる。」
とありまして、終売になっているキナ・リレの代わりにリレ・ブランを用いて作るのが一般的です。BAR11でもリレ・ブランを使用して作っています。そしてレモンピールですが、こんな感じで入れてみてます。
丸ごと一個分。本来グラスはシャンパングラスが好ましいのですが、カクテルグラスで。
レモンの香りがやはり強いのですが、リレ・ブランの控え目だけど華やかな香りも飛び込んできます。そしてジンの苦味・・・オールシーズンいけますが、夏は特に美味しく感じられるのではないでしょうか?
是非飲んでみてください☆
ヴェスパーですが、ジン(イギリス)とウォッカ(ロシア)とキナ・リレ(フランス)・・・
冷戦時代に007作者のイアン・フレミングが世界平和を願ってこのレシピを思い付いたのでは?という説もあります。
さて、今日も暑いですが皆様のご来店、お待ちしております♪♪