もう6月なんですね。今月終わったら今年半分終了・・・早い。

さて、湿度も気温も上がってきて感じ悪い季節がやってきますね。(夏苦手)BAR11ではモヒートがやはりこの時期は人気です。

が、今回は新たに入荷した「ポートシャーロットSC:01」をご紹介。

ポートシャーロットは1829年~1929年まで稼働していた蒸留所の名前(途中で「ロッホインダール蒸留所」に改称)。現在こちらのウィスキーは隣町?にあるブルックラディ蒸留所が作っています。(ブルックラディ蒸留所は1881年創業)

因みに旧ポートシャーロット蒸留所は一部がバター工場として1990年代まで稼働、倉庫の一部は現在もウィスキー倉庫として稼働しています。

ブルックラディ蒸留所も1994年に創業停止となりますが、2001年に投資家グループが蒸留所を買収。復活を遂げます。2004年にはアイラ産大麦からウィスキーを作るべく、島内の農家とパートナーシップを結んだそうです。

で、2006年にポートシャーロット、2008年からあのオクトモアを作り始めました。今のポートシャーロットシリーズは2018年から作り始めたようです。

そして今回のボトル「SC」ですが、SCは「SAUTERNESCASKS(ソーテルヌ カスク」の略称です。しかもなかなか注目点は

「3グループの異なる樽熟成をした原酒をブレンドして誕生したボトル」

という点。どーゆーこと?ってなりますよね。

熟成グループ1:シェリー樽で3年熟成の後に、ファーストフィル ソーテルヌワイン樽にて3年半熟成、その後セカンドフィル アメリカンウイスキー樽にて3年熟成

熟成グループ2:セカンドフィル アメリカンウイスキー樽で6年熟成の後に、セカンドフィル ソーテルヌワイン樽にて3年半熟成

熟成グループ3:ファースト、及びセカンドフィル アメリカンウイスキー樽で6年熟成の後、ファーストフィル ソーテルヌワイン樽にて3年判熟成

ちゃんと全グループにソーテルヌ樽が絡んでますね。 ソーテルヌって聞くだけで甘党な私はたまりません。PX等の甘口シェリー樽とは違った感じに仕上がってるんでしょうね。

そして公表されているフェノール値ですが「40ppm」。アイラ好きにはフツーですね。そこまで強烈な印象はありませんが飲んでみたらどうなんでしょうね?楽しみです。

ええ、実はまだ私も飲んでいないので誰かボトルの口開けしに来てください(笑

BAR11ソムリエ飛鳥、6月6日に出勤します。

折角なのでソムリエの唄をお聞きください。(当日LIVEはございません。)

https://www.instagram.com/reel/Cnjg03VgD9P/?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==

グラスワインで色々試してみてください。最近ブラックワインが飲みたくなったので、飛鳥おすすめ入れてもらいました。濃厚で好き♪

ではではご来店お待ちしております。

毎年この時期にやってくるアードベッグの限定ボトル、今年は

HEAVY VAPOURS(ヘビーヴェーパー)

直訳すると「重い蒸気」となる訳なんですが、アードベッグを作る際、ポットスティルで蒸留した時の蒸気を指すようです。

公式によると、

「ピュリファイアー(精留器)を取り除くとアードベッグはどないなるでしょうか?これが最強のアードベッグになるんですわ~」

ってことがテーマみたいなので、ピュリファイアーを通さないアードベッグを作ったって事になります。

そもそもアイラ島ではアードベッグしかピュリファイアーを使用していませんので、他のアイラモルトじゃこのネタは使えないって事になります。

蒸留した蒸気が精留器を通過→再び液体に戻って原酒となる・・・簡単な流れはこんな感じなんですが、温度変化であったり、銅製の蒸留器との接触時間の増加だったり、アードベッグのフルーティーさはこの精留器が肝と言っても過言ではありません。

アードベッグ公式からは↓こんな動画も今回出ていました。ピュリファイアーをヴァイパーくんが取り外す様子が見れますねw

コチラは公式動画

まぁ文面で見てもよくわからないので、実際に飲んでみました。勉強のために。。。

左:ヘビーヴェーパー 右:TEN

大切な事なのでもう一度言います、「勉強のために」です。はい。

え?そりゃ並べて飲まないとわからないでしょ?TENとヘビーヴェーパー。何度も言いますが勉強のためですヨ?コリーヴレッカンはウーガダールは今回は勘弁してやりました。

まずは色味の比較。

暗い店内だとわかりにくいのでトーションとカレンダーを使ってホワイトバックに。


TENの方が色味は濃いです。HVの熟成は1stフィルと2ndフィルのバーボン樽を使用との事。TENも同じ樽を使っているので、条件は近し・・・といったところ。ノーエイジだからHVの方が色味は薄いんでしょうか。

続いて香りに関してですが、TENだけ嗅ぐと「あぁ、いつものやつ・・・」って感じです。HVを嗅ぐと随分強烈なイメージです。香りの第一印象は「重厚」。粘度高めなオイリーな感じです。あと湿った土ってイメージだったりカカオ感強めのダークチョコを思い浮かべました。不思議な事にTENをHVの後に嗅ぐととても優しい印象になります。ここでTENは「フルーティー」なんだ!って気になりましたw

続いて味に関してですが、HVの方は濃いめのブラックコーヒーのような舌触り。そしてめちゃスパイシー。そしてやはりダークチョコだったりミントのような爽やかさも感じ取れました。HVの後にTENを飲むと「めっちゃ飲みやすい!」と感じました。アードベッグがですよ?(笑

まぁもともとアードベッグはアイラモルトの中でも飲み疲れしにくいモルトのイメージだったんですが、今回でそれがさらに増した感じがします。ラフロイグ10年とかと比較するとやはりアードベッグTENの方が飲みやすい感じしますし。あ、ラフロイグ10年とかラガヴーリン16年のような重さがHVにはある気がします。

余韻に関してはほんわかした余韻が長く続きます。ピート香がずっと口や鼻の中にいるあの感じとは全然違います。アイラモルト飲んでるの忘れるくらいスッキリして・・・はないけど最初の香りから連想するほど強烈なピート感は残りません。

私なりにHVを総評するとかなり「アリ」です。芯の強さが全面に出て来たアードベッグであり、芳醇な香りが楽しめ、後味の変化もまた面白いウィスキーです。

さて、気分がフワフワしてきたので今日はこの辺で。え?酔っぱらってませんヨ?まぁ、百聞は一飲にしかず。是非一度お試しになってみてください。

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